前橋市では、市有地の有効活用のアイディアを民間に求める提案競技をいくつかおこなっています。その中で中心市街地の活性化を目的としたものに本計画が選ばれました。これまでの高齢者居住施設は、生活行為もサービス提供もその施設内だけでおこなわれる1棟完結型が多く、「街」との関係性が希薄でした。高齢者施設という狭い括りの中で営まれている行為は特別なものではなく、実は我々が日常生活を送っていく上で普通に営まれている行為と何ら変わりません。隔絶するのではなく、中心市街地に建設することで、「街」に既存するサービス要素を掘り起こしそれを活用し、生活空間を「街」に拡げ「街」との共存共栄をはかり、中心市街地のにぎわい再生に寄与しようという試みです。