今回の計画では住宅地と田園地帯の交わる落ち着きのある閑静な地域という敷地条件ということもあり周辺環境に溶け込むように高さを抑え住宅スケールの建物を目指しました。外観は軒の出を深く、高さや勾配を変化させた屋根を重ねることで伸びやかなファサードと日本家屋のような趣ある佇まいを構成し、軒の出を深く取ることで南側からの太陽光をコントロールしながら快適な室内空間となるように計画しました。内部には木造の良さを生かし真壁造りによる柱梁の現し、床材や腰壁材など木の表情を見せることで温かみのある落ち着いた居心地の良い空間を演出し、また屋根勾配を利用した大きなハイサイドライトやトップライトを複数配置することで建物内のどの場所でも自然光のある明るい空間を作り出しています。年を追うごとに木の表情が更に味わい深く、より豊かな空間を創出していく建物を目指しました。